犬のしつけってよく良いますが、オスワリしたりお手したりすることがしつけではありません。では、何が「しつけ」なのか、なぜ必要なのか説明していきたいと思います。
犬の社会化とは?しつけとは?
犬の社会化って聞いたことありますか?犬の社会化とは犬が人間社会の中で暮らしていくために様々な環境刺激に慣れさせそれらが怖いものではないと教えることです。そして人間社会のルールを教えることが「しつけ」です。よく「無駄吠え」といいますが、犬にとっては無駄に吠えているわけではありません。必ず理由があって吠えていますが人間と暮らしていく中では無駄吠えになってしまいます。「ここでは吠えてはいけない」「吠える必要はない」ということを教えていくのが「しつけ」です!社会化不足(慣れていないこと)による不安や恐怖、ストレスは問題行動につながっていきます。
・社会化は犬が人間社会の環境刺激に慣れること!
・しつけは犬に人間社会のルールを教えること!
しつけはなぜ必要?
しつけは犬が人間社会で暮らしていく上で、飼い主さんも愛犬も周囲も快適に安全に、お互いにストレスなく毎日生活していくために必要なことです。しつけはすなわち問題犬にしないための予防でもあります。

環境刺激に慣れさせるためには
環境刺激とはどんなことでしょう?例えば生活音。インターフォンの音や掃除機、車の音、子供の声などたくさんあります。
社会化もしつけも子犬のうちから慣れさせたりトレーニングしていくことは大事ですが、成犬になってからでも慣れさせたりトレーニングしていくことは可能です。だだ、子犬のまっさらな状態に教えるのと怖いと思っているものや間違って覚えていることを修正していくのでは時間のかかり方は違います。成犬の方が時間はかかってしまいます。
さて、ではどうやって慣れさせていくかですが、ポイントは3つです。
- 音をいいことの合図にする
- 少しずつ受け入れさせる
- 継続して行う
犬は体験・経験を通じて学習します。体験を通じて学習し、繰り返すことでその行動を習慣化していきます。
掃除機慣れを例にします。犬の性格などによってレベルは変わってきますが…
まず、掃除機のスイッチは入れずにその場に置くだけで犬の様子をみます。(怖がりなコにとってはいきなりガーガー掃除機をかけるのはNGです。)ニオイを嗅いだり掃除機のまわりをグルグル回ったりすると思います。距離をとったりへっぴり腰になっていたら「大丈夫」と声をかけながらおやつをあげてください。おやつを掃除機の近くにおいておやつを取りに行けるようであれば次のステップへ。
次に少し掃除機を持ち上げてみます。掃除機を動かしても平常心でいられたらおやつをあげてください。怖がっているようなら、さっきのステップに戻り声をかけながらおやつをあげます。大丈夫そうなら掃除機をかけるように動かします。一回動かしたら声掛け(いいコ、おりこうさんなど)やおやつをあげてください。
そしていよいよ掃除機のスイッチを入れます。スイッチを入れてもまだ動かしません。この状態で平常心でいられたら声掛けやおやつをあげます。怖がった場合は一度スイッチを切り、犬が落ち着いてからもう一度スイッチを入れます。そしてすぐにスイッチを切ります。スイッチが入っている時におやつをあげます。そうしてスイッチの入っている時間を少しづつ長くしていきます。
音に慣れてきたら少しづつ掃除機を動かしていきます。
掃除機の音や動きに吠えるようなら、「シッ!」と短く発し吠えを止めます。興奮していて飼い主さんの声が届かないようなら犬の身体をツン!とつついて飼い主さんの方へ意識を向かせるようにしてみてください。犬の意識が飼い主さんに向いたらそこで「シッ!」と改めて注意し、吠えてはいけないことを伝えます。ここで伝えきれない・叱りきれないと吠えてはいけないことを理解しません。吠えている間はおやつをあげたり声をかけたりしないようにしましょう。
このようにして少しづつ犬が受け入れるキャパを広げてあげます。
しつけもトレーニングも根気が必要です!あきらめずに練習していきましょう!慣れたからといってトレーニングをやめるのではなく継続していくことが大事です。

困った行動は未然にふせぐことがポイント
犬は体験・経験を通じて学習します。人間にとってしてほしくない行動は体験できないように環境を工夫することが重要です。
犬の行動の一歩先を読むことでふせげることはたくさんあります。
お家の中で困った行動をふせぐにはどうしたらいいか
- いたずらされて困るもの、いたずらしそうなものは置かない
- 入ってほしくない場所に入れない工夫をする
- トイレと間違えやすい素材のものは置かない などです。
しつけをする上で大事なトレーニング【基本行動】
基本行動トレーニングとは【おすわり】【ふせ】【まて】【おいで】【アイコンタクト】【リーダーウォーク】【ハウス】【タッチング】です。この項目をしっかりと練習することで愛犬との関係性を良くしたり、愛犬が人間社会の中でストレスなく過ごしていけるようにしていきます。
基本行動に関しては別記事に詳しく書きたいと思います。
まとめ
犬のしつけは犬が人間社会の中で生活していくために必要なことです。そのために様々な環境刺激になれ、トレーニングしていくことが大事です。
しつけは飼い主さんと愛犬との生活の中で培われ成り立つものです。
愛犬の個性を見極め、長所も短所も理解してしつけにいかしていきましょう!

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