愛犬のしつけに悩んでいる方も、これから子犬ちゃんを迎える方も愛犬と一緒に基本行動のトレーニングをすることで、愛犬との関係性を良くし、絆が深まっていきます。
基本行動トレーニングとは?
基本行動トレーニングとは【おすわり】【ふせ】【まて】【おいで】【アイコンタクト】【リーダーウォーク】【ハウス】【タッチング】この項目をしっかりと練習することで愛犬との関係性を良くしたり、愛犬が人間社会の中でストレスなく過ごしていけるようにしていきます。
トレーニングするときに大事なこと
①ほめることを忘れずに!
犬は体験を通じて学習し、繰り返すことで習慣化していきます。犬にしてほしいことを教えるときは繰り返し体験させる必要があります。
犬の行動基準は「いいこと」か「いやなこと」なので、いいことが起こらなければその行動をしなくなります。
「いいこと」とはほめることです!
ほめるには【声掛け(いいコ、おりこうさんなど)】【ごほうび(おやつ、おもちゃなど)】【なでる】があります。
ほめるとは、犬に「正解」を伝えることです。
②最初は落ち着ける場所で 徐々にレベルをあげていく
いきなり外で練習するのは犬にとって刺激が多すぎます。まずはお家の中のリラックスできる場所でトレーニングして徐々にレベルをあげていきます。
最初はお家の中のリラックスできる場所でリードを付けて練習します。出来るようになったらリードを外して練習します。ノーリードでも出来るようになったら、お家の外(お庭や玄関先)で練習していきます。外では必ずリードをつけくださいね!そこでも出来るようになったら刺激の多い公園などで練習していきます。
このようにして徐々にレベルをあげていきましょう。
③何度も練習する
できないからと諦めずに何度も何度も練習しましょう!すぐにできるコもいれば、少し時間のかかるコもいます。出来るようになっても繰り返し練習することで習慣化していきます。
④トレーニングの時間は長くても20分
犬の集中力が続く時間は長くありません。犬の集中力が落ちている状態で練習しても習得できません。目安は20分。犬がよそ見をしたり、足をペロペロなめはじめたりしている仕草がみられたらその日のトレーニングは終了しましょう。
ただし、レベルを落としてもいいので必ず成功してから終わるようにしてください。

おすわり
犬におすわりを教えている人は多いと思います。が、どんな状況でもどんな場面でも「おすわり」と言ったら座れますか?
おすわりには犬を落ち着かせる効果があります。
きちんとお尻が床についた状態をキープして、どんな状況でも「おすわり」と言ったら座れるように練習しましょう。
ふせ
ふせは、お腹と胸を床につけた状態です。おすわりよりも姿勢が低くなるのでリラックスしやすく興奮も抑えられます。ふせは服従を示すと言われているので飼い主さんとの信頼関係を築く上でも大切です。また、ゴロンやローリングなどのトリック(芸)を教えるときに教えやすくなります。
まて
ここで言う【まて】は、ごはんの時に待たせているマテではありません。
【まて】はおすわり+まて、ふせ+まてで教えることが多いですが、飼い主さんの解除の合図があるまでその場で動かずにいられるように練習します。
最初から長い時間、長い距離を待たせるのは難しいです。最初はリードを付けた状態で練習します。
1秒まてただけでもほめて次は3秒、5秒、10秒、30秒…といった感じで待たせる時間を長くしていきます。長い時間待てるようになったら今度は飼い主さんは犬から一歩離れてみます。待てたらほめて次は2歩、3歩、と少しずつ距離を伸ばしていきましょう。
一日で出来るようになるコもいるかもしれませんが、ほとんどのコは一日では難しいです。何日もかけて長い時間、長い距離を待てるようなっていきます。
おいで(呼び戻し)
離れた場所から飼い主さんのそばまで呼び戻すことです。おいでが出来ていると万が一散歩中の事故や脱走があった時にも掛け声で飼い主さんのところまで呼び戻せます。愛犬の身を守るためにも練習しておきましょう。
おいでも最初から遠くにいる犬を呼んでも来ません。まずはリードを付けた状態で待たせて「おいで」の声とともにリードを引きます。そしてほめる。徐々に距離を伸ばしていってください。
アイコンタクト
名前を呼んだ時にしっかり飼い主さんを見れるように練習していきます。飼い主さんを信頼している子は飼い主さんに呼ばれたときしっかり飼い主さんを見ます。
飼い主さんに集中するようになるのでアイコンタクトもしっかり練習しておきましょう。
また、アイコンタクトの練習は子犬などのまだ自分の名前を憶えていない子に名前を覚えさせることもできます。
リーダーウォーク(ついて)
飼い主さんの横について歩く練習です。引っぱり癖のある子やすれ違う人や犬に吠えるコなどは特にこの練習をするといいです。
犬を横につけて歩き、犬が一歩でも飼い主さんの前に出たら飼い主さんはくるっと回れ右をして反対方向に進んでください。また犬が一歩でも飼い主さんの前に出たら向きを変えて歩く。これを繰り返してください。
ハウス(クレート)
ハウスは犬が落ち着ける場所です。ハウスの指示ですんなりクレートに入ることが出来れば、病院に連れていくときや災害の際にも役立ちます。
また分離不安やインターフォンなどに吠えるコの精神安定の助けにもなります。
このハウスはケージやサークルではなく、キャリーケースのような天井と壁のあるものです。
よく狭いところに閉じ込めるのはかわいそうといわれる方がいますが、お仕置に長時間入れておくわけではありません。犬にも落ち着ける自分の部屋が必要なのです。そして犬は本来、狭くて暗いところが落ち着きます。
タッチング
犬の身体のどこを触っても嫌がらずにいられるように練習しましょう。
全身を触れると体の異常に気付くことができ病気の早期発見につながります。また、お手入れも出来るようにもなります。お散歩後に足を拭いたりするときも嫌がらずにいられます。ブラシに慣れておくことも必要です。口を開けるのを嫌がらなければ歯磨きや、薬を飲ませるときにも役立ちます。
まとめ
基本行動のトレーニングは愛犬と笑顔で生活していく上で必要なトレーニングです。最初からできなくて当たり前です。何度も何度も犬が理解するまで根気よく練習していきましょう。
愛犬との幸せな生活のために頑張っていきましょう!!

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